フォーセンスをいつ導入しましたか。
フォーセンスを導入したのは、6年前の平成21年(2009年)です。 導入後、フォーセンスの「デザイン住宅開発マニュアル」に基づいて5タイプの商品住宅を開発しました。
マイホームが開発した5タイプの商品住宅
URBAN(アーバン)
CUBE(キューブ)
PREMIER(プレミア)
BASIC(ベーシック)
JUST(ジャスト)
フォーセンス導入前は、どのように集客していましたか。
フォーセンスを導入する前は、完成現場見学会を集客のメインの入口にしていました。折込チラシで告知して見学会に来ていただき、興味を持っていただいたお客さんには事務所まで来ていただいて、ブランを提案するという流れです。当時は年に最低3~4回は完成現場見学会をやっていました。もう一つ、うちは紹介のお客さんがすごく多くて、特に職人さんからの紹介が高い比率を占めていました。 うちの現場監督たちって、ほぼ毎日現場に足を運んで職人さんとコミュニケーションを取りますし、職人さんが無駄足を運んだりやり直しをしたりしなくて済むように、かなり気を配って現場を仕切っています。だから多くの職人さんが、他にもいろいろな工務店と付き合いがある中で、自分が家を建てるときは最初にうちに話を聞きに来てくれたり、知り合いが家を建てるときは「あそこは仕事もしっかりしてるし値段も良心的だよ」って紹介してくれたりするんですよ。
フォーセンスの導入を、どのようなきっかけで検討し始めましたか。
平成21年に、受注棟数が突然それまでの半分以下に落ち込んだことがきっかけでした。 私は平成7年に当時勤務していた住宅建設会社で現場監督から営業に異動して以来、ほぼ毎年10棟以上は契約を取ってきました。平成19年、20年もそれぞれ13棟受注できていました。ところが平成21年は紹介がほとんど途絶えて、結局5棟しか受注できなかったんです。 たまたま景気が落ち込んだ年だったせいもあったと思います。ただそれだけではなくて、集客のかなりの部分を紹介に頼っていたことも、受注がいきなり半減した原因として大きい気がしました。紹介って重なるときは重なりますけど、途切れるときはパッタリ途切れますよね。そういう他力本願で運任せの状態をなんとかしなければ、このままジリ貧になりかねないと思いました。それでいろいろなシステムの資料を取り寄せたり勉強会に参加したりして、導入を検討し始めました。
どのようなシステムが候補になりましたか。
候補になったのは、デザインを売りにしているシステムです。紹介に頼らずに安定して集客できるようになるためには、まずデザインが一番重要で、次に重要なのが価格だと考えたからです。フォーセンス以外にも、いくつか候補になったシステムがありました。 調べているうちにわかってきたのですが、実は独立してやっているように見える工務店でも、デザインで集客できているところは、たいてい何かのシステムを導入しているんですね。 この地域でも、フォーセンスとは別のシステムを導入しながら、表向きは独自にデザインしているような見せ方をしている工務店がいくつか見つかりました。それはそうですよね。小さな工務店の社長1人や社員数人の頭で考え出せることなんて限界があります。 デザインで集客できる工務店になるためには、「こうすればこういう形になる」というノウハウを教わって取り入れるのが、一番の近道なんだと改めて思いました。
さまざまなシステムを検討した中で、最終的にフォーセンスの導入を決めた理由を教えてください。
フォーセンスを選んだ理由は2つありました。1つ目は、お客様のイメージにフィットしているデザインだと思ったからです。 デザインの良さで最後まで迷ったシステムが1つあったのですが、そちらのデザインはかなり先鋭的で、10人中2~3人のお客さんにしか支持されない気がしました。あまりにも先鋭的なデザインを打ち出してしまうと、極端に要求が細かいお客さんを相手にしなければならなくなる恐れもあります。これに対してフォーセンスは、10人中7~8人には支持されそうなデザインで、営業の苦労も少なそうでした。「ムダを削ぎ落とすことでコストを上げずにすっきりバランスの取れた家をつくる」という、フォーセンスの「引き算の美学」にも共感できました。
2つ目は、システムとして一番完成されていたからです。私が検討したシステムの中には、代表者の個人的なノウハウに依存している印象が強いシステムもありました。代表者の個人的なノウハウに依存したシステムですと、代表者の指導を直接受けられるうちはいいですが、代表者が忙しくなると、十分な指導を受けられなくなる恐れがあります。 これに対してフォーセンスは、ノウハウが一番しっかりマニュアル化されている印象を受けました。私が入会する時点で既に会員工務店が100社に達していて、指導も組織化されている印象を受けました。これなら役員会社の社長のみなさんがそのとき忙しいかどうかに関わらず、必要なときに必要な指導を受けられると思いました。
フォーセンスを導入することについて、社内でどんな議論がありましたか。
最初は、導入に反対する意見も出ました。先ほどお話したように、うちの現場監督たちは職人さんたちと強い信頼関係を築いています。 営業面でも、大勢のお客さんを職人さんたちから紹介してもらっていました。 フォーセンスを導入すれば、工事の仕方にしても単価の決め方にしても、職人さんに今までのやり方を変えてもらわなければならなくなります。特にコスト面など、今までの流れを変えるようなことはしたくないという気持ちは、社員たちに根強くありました。
導入に反対する社員のみなさんを、どのように説得しましたか。
フォーセンスの価格交渉のやり方は、元請けが職人さんを一方的に「叩く」ようなやり方ではないということを説明しました。たとえばイレギュラーな工事を発生させないようにするなど、職人さんにもメリットがある形を提案し、単価を取り決めるのがフォーセンスのやり方です。これらの点をよく説明したうえで、これまでと同じ方法では売上や利益を確保できなくなる可能性が高いことや、実際に受注棟数が落ちていること、紹介頼みのやり方でこれから生き残ることは難しいことを伝えました。最後には全員納得して、フォーセンスを導入することを受け入れてくれました。
(写真右:フォーセンス経営支援室チーフプランナー 五十嵐賢一)
群馬県伊勢崎市で注文住宅を手がけてきた株式会社マイホームでは、2009年にフォーセンスの「デザイン住宅開発マニュアル」を導入しました。代表取締役の武井秀泰氏(写真左)に、フォーセンス導入の経緯と効果を詳しくうかがいました。